敷金、礼金、更新料の地域的特徴

敷金、礼金、更新料という習慣は実は地域間においても特徴が様々異なっており、それらの一部をご紹介したいと思います。
まず礼金に関しては東京を中心とした関東地方独特の文化となっています。一方、関西圏である近畿地方に関しては礼金が無い代わりに、原則として契約終了時に返金されるはずの敷金が一定額を差し引かれて返金される敷引きという文化があります。
このように、「敷金」「礼金」「更新料」に関しても統一されているわけでもなく、金額が高いところや低いところ、習慣があるところ無いところと様々です。
礼金は主に関東地方では賃料の1, 2ヶ月分の金額を支払うのが一般的ですが、礼金がないのは北海道、京都、兵庫、愛媛、福岡などです。関東や東海地方では全体の5~6割程度の物件が礼金ありとなっているのが現状で、首都圏では礼金を取っているケースが多いのですが、地方にいくとその慣習は薄れているようです。
福岡や兵庫にはこのような習慣は存在しておらず、保証金や敷引きという名目で地域ならではの制度が慣習となっているようです。
尚、余談ですがインドでは賃貸人が賃借人にお礼のお金(つまり礼金)を払う習慣があるそうです。
次は敷金についてですが相場は西日本で高く、東日本は低い傾向にあります。礼金とは異なって敷金が無いという地域はありませんが、相場的には地域格差が生じているようです。
一般的には東日本に関しては敷金は1~2カ月程度で、東海エリアは2カ月程、西に異本では3カ月~4カ月程と東日本の倍も払っていることになります。
そして、いま京都地裁で違法と判断されて最も話題になっている更新料に関しては、東京では1か月分の賃料分を支払うことが一般的ですが、京都では2か月分も支払います。大阪や兵庫では更新料がありませんが、その分を上乗せした敷金、礼金ともに2.6ヶ月~3.7ヶ月分とやや高めの設定となっています。